* リネンのワッフル

2006/08/26 | Filed under リネン | Tags .
リネンのワッフル織りがあるといいな、というのはもう本当に何年も前から思っていて、ときどき機屋さんから、サンプルを見せて頂いたりしたこともあったのですが、「ワッフル織り」のあの凹凸感に対する期待が大きすぎたのか、何となく、「これだ!」というものに巡り会えませんでした。
ワッフルと言っても、かなり平らで、模様織りみたいに見えたりしたものもあり、リネン100%っていうのは、あんまりワッフル織りには向いていないのかなと思ったりしていたのです。ワッフルならハーフコットン、またはコットン100%の方が、良さが出るのかな。そんなふうに思ってきました。
でも、今回、機屋さんが見せてくださった織り見本を見て、「これだ!」ということになり、織って頂くことになりました。今日の新着アップから、ご紹介をしています。密度の高い、しっかりめのワッフル織りです。ワッフルらしい凹凸感もばっちり出ていて、とくにマットにしたとき、足触りが最高な雰囲気です。コットンのワッフルに比べて重量感があって、床に落ち着きの良いのも魅力です。
 
ところで、この夏は、最終日になんとかギリギリ間に合って、見る事ができました。「藤田嗣治展」・・・
Foujitaって、何となく名前と、有名な2〜3枚の絵くらいは知ってるけど、あんまり詳しくは知りませんでした。と思っていたら、やっぱり今まであまり画集も出版されておらず、日本では展覧会もほとんどなかったのだそうです。京都では、日仏会館の1FのカフェがLe Foujitaっていう名前だったのですが、例えばそんな事くらいでしか、普段は思い出さないような、そんな感じですが、日本の外、とくにフランスではとても有名だったのですね。
とにかく現物の絵が見たい一心で、すごい人ごみをかきわけて、見て参りました。
うーん、見てビックリ。油絵のカンバスが、つるっつるで、テカテカと光っているのです。まるで、ほんとに陶器みたい。そして、丁寧に、繊細に描いてあります。「うまいねえ〜〜〜〜」と思わずつぶやくと、夫が苦笑してましたが、素朴な感想はそれでした。
素直に表現すると、藤田はとっても絵が達者な人。達者というと、妙に技巧に走っているというイメージもありますが、そういう事だけでなく形にも線にも表情と味わいもあって、技術も巧み。そして、あのテカテカのマチエールはすごい!綺麗!びっくり。どうも秘密の技法らしくて、今も謎らしいのですが、絵が工芸品だということを改めて感じるようなマチエールでした。
余談ですが藤田はとっても手が器用で、お裁縫も得意で、若い頃はファッション業界に進もうかと真剣に考えたこともあっとか。自分で縫ったという帽子やショルダーバッグも一緒に展示されていましたが、素敵でした。
 
今日の写真は、わたしが前に描いた絵です。ヘクソカズラです。ちょうど今の季節、空き地とかに生えている大好きな草です。



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