Archive for August, 2010

* 昼顔

2010/08/18 | Filed under | Tags .

京都では16日に五山の送り火も終わり、少し秋の気配。。。がするはずなのですが、いきなり今週は猛暑です。

五山の送り火と言えば、今年は、消えるのが何だか早かったと思っていたら、やはり、火が少なめだったそうです。というのも、最近、左京区の大文字山を始め、東山近辺の低い山々は、ナラなどの古木が枯れる「ナラ枯れ」がひどくて、遠目に見ても、まるで紅葉しているように見えるほどです。枯れ木に燃え移ると危ないということがあり、送り火の薪も少なめにされていたと聞きました。

↑写真は、高野川で採ってきた昼顔の花。「野の花えほん 秋と冬」の最初のページにも描いた花で、去年もちょうど今頃、川で採って来てエスキースを描きました。

夏の野草は、採って来て家で活けておくことが簡単なものが多いのがうれしい点です。春の野草は、摘んでくるとしぼんだりしてしまう繊細なものが多いのですが、暑い夏に咲く花は、長もちするのが多いような気がします。

昼顔は、つぼみがたくさんついている蔓を、なるべく長めにカットしてくると、毎日少しずつ順番に咲きます。

そのほか、へくそかずらや、洋種山ごぼうも、活けるときれい。花を活けるときは、ローズマリーを一枝入れておくと、こんな真夏でも、素晴らしく水が腐りにくく、水を替えなくても2週間くらいもったりもします。

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* 同じ穴のむじな?

2010/08/11 | Filed under 動物 | Tags .

1週間ほど前の話になるのですが、夜とても遅くなってしまって、夜中の2時頃、外猫(ご近所の方と共同で世話している、町内にすみついてる野良猫親子)にご飯をあげました。いつも、私は玄関の中に猫を呼び入れて、玄関のタタキの所でご飯をあげます。で、暑いので扉(引き戸)は30cmくらい開けておいたのですが、そこに、上の絵のような動物が近づいてきて、目が合ってしまいました。私もびっくりしたけど、向こうもギョッとして凍っています。

犬でも猫でも、イタチでもキツネでもない動物。猫よりは肩高が少し高め、まだ大人になりきってない若いときの柴犬か、ビーグルくらいの大きさ。私はとっさに「子タヌキだ」と思ったのですが、顔はグレーっぽくて、タヌキにしては若干細長い顔で、体はまんまるでした。

もっとよく見ようと玄関から外に出ると、動物はころんころんの体で全速力を出し、一目散に道路を走って逃げて行きました。その方向には、下鴨神社の糺の森。(徒歩5分)

キャットフードの匂いにつられて近寄ってきたのだと思いますが、私の家は、森に近いとは言え、かなり普通の住宅街の中にあります。こんな所を、夜は野生動物も徘徊しているのですね。ちなみに猫は、最初は気づいていませんでしたが、私について外に出て来たトラ美ちゃん(お母さんの猫)は、動物に気づき、ちょっとだけ威嚇しました。でも、相手の方が相当動揺していることもあり、猫の方は余裕です。どうも、始めて遭遇したというわけではないのかも。

糺の森にはタヌキがいると聞いたこともあり、みんなに「タヌキがきた」と言いふらしてしまったのですが、なんだかタヌキでないような気もしてきました。後でいろんな写真を見ると、たしかにタヌキの子にも似ていますが、何となくアナグマの方が近いようで、自信がなくなってきてしまったのです。顔がわりと細長く見えたこと、鼻のさきっちょがやや丸っこく、目が離れていたあの顔、もしかしたら、アナグマかもしれません。目元の黒い模様は、あまりハッキリしていなくて、顔全体がグレーっぽかったのですが、タヌキもアナグマも、いろんな写真を見比べると、個体によってはそういう感じの毛色のものがあるようです。生態としても、タヌキがいるならアナグマもいてもおかしくないですし。でも、、、やっぱり子タヌキだという最初の気持ちも捨てきれず、真相は闇の中。

ちなみに、後で 「まさか猪ではないよね?」と、自問自答してみたのですが、大きさから言っても、毛がふさふさしてたことから言っても、猪ではないと思いました。私の出身地、神戸ではよく町中に猪が出没するため、猪も見たことがあります。あの大きさで、猪だったら、たぶんまだ「うり坊」なのですが、そんなしましま模様でもなかったですし、やっぱり猪の可能性はなく、タヌキかアナグマかどちらかだろうと思います。

「同じ穴のむじな」ということわざにもある「ムジナ」と呼ばれる動物は、タヌキをさすとも、アナグマをさすとも言われています。やっぱり、タヌキとアナグマは、昔から識別がむずかしかったのだな、と実感しました。

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* やぎミルク

2010/08/06 | Filed under おいしいもの | Tags , .

岡山のルーラルカプリ農場さんが作っておられる、やぎミルクのヨーグルトとフレッシュチーズを注文してみました。臭みは全然なくて、ナチュラルなお味で本当に美味しい!

じつは今まで、やぎ乳というのは、「すごく臭い」というイメージでした。あの独特の臭みが好きな方もいらっしゃると思いますが、私は逆に全然駄目。フランスなどでよく遭遇するやぎチーズも全く食べられません。以前プラハに旅行したとき、有機食料品店で買ってみたやぎミルクもやぎヨーグルトも、あの独特の臭みのため一口もノドを通らず、結局中味はトイレに流してしまい(ヤギさん、本当にごめんなさい。)可愛いパッケージだけを持ち帰って、写真撮影に使ったりしておりました。

牛よりもずい分小型なやぎは家でも飼えるので、日本でも第二次世界大戦をはさんだ時期、食料の不足もあって、家庭でやぎを飼うということがわりと一般的にあったようです。お母さんのお乳が出ない時は、赤ちゃんにやぎ乳を飲ませたり、また子どものタンパク質補給源にしたり、最後は肉として食したり、ということで、たとえば私の母親などもヤギを家で飼ってたというのですが、あの臭いのあるヤギ乳を、本当に昭和前半期の日本人は、みんな飲めてたのだろうかと不思議に思ったりもします。

でも、この間からヤギの本などを読んでいると、ヤギ乳は本来そんなに臭いものではなく、ただヤギ乳に含まれるたんぱく質が、臭いを吸収しやすい性質があるのだそうです。なので、ヤギの体臭や、ヤギ小屋のにおいを吸い込んでしまうことから、あの臭みが生まれるのだとか。(だから、ふだんからヤギ小屋の臭いなどを嗅ぎ慣れていれば、全然においなど気にならないのかもしれないですね。ふだん複数の猫と暮らしている私が、猫のにおいなんて全然感じてないのと同じで)

このルーラルカプリ農場さんでは、搾乳のときにミルクが一切空気に触れない方法で、やぎのお乳を絞っていると書いてありまして、だとすると、あの臭いもないのだろうか?是非一度試してみたいと思って、通販でヨーグルトとチーズを注文してみたのでした。

届いて早速おあじをみてみると、なんと 本当にぜんぜん臭くない!!そしてすっきり、さっぱり、自然で上品なおあじです。乳酸菌もこだわって、デンマーク産のものを使用されているとのことなので、このお味の上品さはやぎ乳自体の美味しさの他、そのような「センス」からも生まれているのだと思いますが、とにかく これはもう私にとって、ひとつの大事件でした。

普通のやぎ乳の臭みを体験したことのない夫は、ヨーグルトもチーズも、普通の牛乳から出来たものとの違いは全然わからないようです。私はと言えば、まったく臭くないのだけれど、ヨーグルトもチーズも最後の後口に、かすかな「ヤギ的」風味があるように感じました。それは、臭いというのではなく、ほんとに良い意味でのかすかな「風味」。

牛乳とどこが違うのか全くわからないと言う夫に「ほらほら、ちょっとだけヤギの風味がするでしょ?!」としつこく誘導尋問すると、夫は「うーん 草の味?』。

そうか、もしかしたらこのヤギの風味というのは、牧草の味なのかもしれないな、とも思いました。

ルーラルカプリ農場さんは、行ってヤギと触れ合うことも出来るなど、かなり素敵な場所のようです。近いうちに、一度お邪魔してみたいと思っています。

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