Archive for the ‘動物’ Category

* フィンランドの森 プチ体験

2014/11/22 | Filed under 動物, 自然科学 | Tags , , .

コルケアサーリの浜辺と森↑
11月の前半、ハンガリーのブダペストと、フィンランドのヘルシンキに行ってきました。主な目的はブダペストでCELC(ヨーロッパのリネン組合)の会議に参加することで、ヘルシンキはおまけ。
ブダペストのことはまた後日書くことにして、今日は、今も頭の中でその風景がキラキラと輝いているヘルシンキの森のことを、記録として書いておきたいと思っています。
わたしは、ヘルシンキに行くのは始めてで、今回はどうしても動物園に行きたいと思っていました。
それで動物園のあるコルケアサーリに行ったのですが、コルケアサーリでもう1つとても良かったのは、動物園の入り口の向かって左側に、遊歩道のあるちょっとした森があって、そこを散歩できたことです。そこは小さな島なので、浜辺もあります。森は、針葉樹と白樺の混じった森で、ところどころ露出した岩盤があったりします。
下鴨神社の糺の森の4~5倍くらいの面積があるような気がしたので、50haくらいでしょうか。端から端までまっすぐ歩いても小一時間はかかります。
森としては、それほど広い訳ではなく、ところどころバス道にも接していますが、フィンランドの森の雰囲気はじゅうぶん感じられます。しかも森を抜けて浜辺に出られるという贅沢さ。
ここがあまりにも気に入ってしまって、3日間、朝の10時ごろから2時ごろまで、通ってしまいました。(11月のヘルシンキでは、2時をすぎると、もう夕方のような感じです)
最初の日は曇り、次の日は霧、そして最後の日は幸運なことに快晴になりました。
森の中は、それはそれは静かで、晴れの日でも他の人とは3時間で4~5組出会っただけ。犬の散歩、ジョギングの人、子供連れの人、、、それが50haくらいの中にいるので、だいたい一人で歩いている状態です。下鴨神社の森だと、11haの場所にいつもおそらくは500~1000人くらいの人が歩いているのですが、この森は静寂そのものです。とくに霧の日は、私のほかに1~2人歩いてる人をちらりと見たくらいで、ほんとうに森の中にひとりぼっち、ということがほとんどでした。
陰鬱とも感じられる霧の日の森と浜辺。それはそれで、美しく、そして少しこわくて寂しかった。
そのとき「霧の中のはりねずみ」を思い出しました。きっとあのハリネズミが歩いた森も、こんなふうに霧につつまれて薄暗く、寂しくてすこしこわくて、友達の家にやっとジャムを届けられた時には、どんなにかうれしかったんだろうなと。。。
そして、そういう「お話」は、こういう寂寥感や自然の中で感じる不安感などを和らげてくれるものだということも実感しました。
打って変わって快晴だったその翌日には、低い位置からさしてくる太陽がまぶしく、空の色がおだやかな海面にうつっていて、息をのむような美しさでした。鳥の声と、静かな波打ち際の音に、心が洗われた。。。
ところで、海は、ほんとうに穏やかで、まるで湖のような気がします。葦も生えてるし、磯の香りもしないし、ほんとに海なのかな?と思って、水をちょっと味見してみると、うーん、淡水とまではいかないけど、全然塩辛くない!川と海の混じった汽水くらいの感じかな?
その疑問は、ホテルに戻ってフロントのフレンドリーな女の子に聞いてみました。(コルケアサーリまでは中央駅から8番乗り場で16番のバスに乗ることを教えてくれたり、帰りのバスの時刻表を出力してくれた親切な人)
彼女によると、海に間違いないけれども、このあたりの海はあまり塩辛くないそうです。とくに、水面が凍る頃になると全然と言っていいほど塩辛くなくなるとのことでした。北のほうの海は塩辛くないというのは知らなかったのですが、鮭のように川で産卵する魚が海と行き来できるのは、北の海の水質(塩分の比率)が川とそれほど違わないせいなのかも、と思ったりしました。
下草はほとんど枯れていましたが、のこぎり草やタンジー、スミレやワイルドストロベリー、木苺などなど、葉っぱからいろいろな多年草がそこにあることがわかりました。夏にここを訪れたら、どんな景色なのでしょう。白樺は緑の葉を茂らせて、いたるところにのこぎり草や木苺などの茂みが、いっせいに花を咲かせているのでしょうか。短い夏が、まるで夢のように美しいのかなと思ったら、その季節にもう一回行ってみたくなってしまいました。
左 のこぎり草が一面、冬越し中  中央 たぶんエルダーベリー。森にいっぱいでした
右 おどり子草は、まだあちこちに咲いていました↑
さて、このヘルシンキの森は、とくに霧の日など、風景がうすいピンクがかって見える気がするのです。写真ではうまく写らないのですが、実際に本当にそう見えます。
じつは、上の浜辺の写真だともう少しよくわかるのですが、砂や石が、ピンクベージュがかっているのですね。どうやらこれは、花崗岩が多いからなのだそうです。
こういう石がよく採れるためか、ヘルシンキの街全体に、ピンクベージュがかった石が多く、建物にも、また道路の石畳にも、この色がたくさんあります。たとえばパリだったら、ベージュの石が近郊で採れるらしくて、全体がベージュ色ですが、ヘルシンキはピンクベージュ。レンガでさえも、ちょっとピンク色の強い色です。
そして、霧のときに特に風景がピンクがかって見える理由は、これは夫の意見なのですが、たぶん空中の細かい水滴に、砂など地面の色が反射しているからなのではと。。。私も、それを聞いて、そうにちがいないという気がしました。
ヘルシンキ市内の石畳。花崗岩が多い↑
はじめてのヘルシンキでは、あとはすこしデパートでおみやげにシナモンロールを買ったり、有名なアカデミア書店で本を見たりしたくらい。雑貨屋さんなどのお店系には結局行かずに終わってしまいました。
とにかく、日のある短い間、3日つづけてこの森を歩いただけで、大大大満足、わざわざヘルシンキに行ってみた甲斐がありました。
(おまけ1)動物園で見たかったのはヘラジカとトナカイでしたが、ヘラジカは飼育されていませんでした。でも、トナカイは見ることができました!!
北の国々では、トナカイはいわゆる家畜で、橇をひいたり、肉を食べたりという感じだそうです。英語でcalibooというと野生のトナカイ、家畜化されたものはreindeerとよばれています。
実物のトナカイは意外とほっそりしていて、でも、やっぱり足が大きくてカンジキみたい。これで雪の中も歩けるんだなと思いました。
ヘルシンキのコルケアサーリ動物園は、それぞれの動物がいるスペースが大きく、トナカイのいる場所も2つに分かれています。野生だと山のこっち側とあっち側みたいなテリトリーがあるのかもしれませんが、その気分をすこしでも味わえるように、という配慮なのかもしれません。大きな角をもったオスと、何頭かのメスがグループで移動していました。
そして私が近づいていくと、最初は逃げていたのですが、だんだん、興味をもってこちらに近づいてきます。なんていうか、トナカイが普通に暮らしている所に、人間が現れたみたいな感じです。シーズンオフのせいもあるのですが、入園者も数えるほどしかいなくて、動物の方が数が多いくらいなので、逆に見られているような気持ちになる動物園でした。

(おまけ2)ブダペストで、こんな↑まだら模様のカラスを見たのですが、同じのがヘルシンキにも。ヘルシンキで図鑑を買って調べてみると、読めないけど学名から、日本にもいる「ハシボソガラス」と同種のようです。

ハシボソガラスはうちの近所にもいますが、くちばしが細っそりしてるかわりに鳴き声がわりとガラガラ声でガーガーと聞こえるカラスです。

同じようなカラスは、フランスなど西ヨーロッパでは見た記憶がないので、ヨーロッパでも東寄りのほうに多いのでしょうか。

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* 卓上カレンダー

2014/08/10 | Filed under アート, 動物 | Tags .

はじめて手がけた、卓上の立体カレンダー(2015年用)が、出来上がってきました。

紙芝居みたいに、月代わりで12種類の動物たちが登場する、かわいい〜〜!!カレンダーです!

立体の構成は、夫のデザインです。明かりとりの天窓をあけ、折ったままパッケージされたものを、すっと立てて、折り目をちょっと強化すれば、すぐに使えるようになっています。

デザインは、夫に担当してもらっては?、、、というのは、版元さんからのご提案で、当初、想定外だったのですが、今考えてみると、いつでも打ち合わせできる状態で作ったからこそ、初めてながら、手探りで、こういう形が出来たという感じもします。

こういうふうに、作ったものが出来上がってきた時が、一番しあわせです。

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* ギャラリー3月のおわり

2012/03/29 | Filed under アート, 動物 | Tags .

↑playroom

↑習作

↓先日原画展に展示した絵です。(絵は完売しました。ありがとうございました!!!)

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* いきもの図鑑えほん

2012/01/28 | Filed under 動物, | Tags .

新しい本、「いきもの図鑑えほん」(あすなろ書房)が もうすぐ出来上がります。

この本は、おもに日本で身近にいる動物(飼われるもの、野生動物ふくめ)と、種類はちょっと少ないけど、身近な鳥と虫についての こども向けのガイド絵本です。

こういう本が出来たら、と頭の中で思いついたのは、「野の花えほん 春夏」を描いていた頃、なので2008年頃でしょうか。それから数えると約4年弱で出来上がったということになりますが、実際には、20代のころから動物のいろいろな本を読むのが好きで、子育てのときの行動のしかたとか、活躍した犬の話とか、動物のおもしろいエピソードが頭の中にずいぶんたまっていたものがベースになっています。

いつも感じているのは、動物たち、とくに人間と同じ哺乳動物には、わたしたちとおなじような心もあるし、愛情ももっているということ。そういう、いきものたちのぬくもり感を、描けたらいいなと思っていました。

夜ねる前に読んで、ほっこり、安らかに眠りにつけるような本がほしくて、作った本。子どもの読者にも、おとなの読者にも、そんなふうに読んでいただけたら とてもうれしいです。

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* 近所の川で 鹿に出会う

2011/09/21 | Filed under 動物 | Tags .

これは 今年の7月の話なのですが、家の近くの川べりを散歩していると、鹿がいました。

川べりにしげった夏草を、鹿は もぐもぐ食べています。体の大きさと、つのがないことから、おとなのメスのようだと思いました。

この川は、身近に自然に触れられる場所ではありますが、鹿のいた場所のすぐ上には、わりあい大きな橋があって、比較的交通量の多い道が通っています。また、至近距離には、ショッピングセンターなどもあります。川べりの遊歩道(鹿のいる所よりも高い所にある)は、散歩している人や犬も多い場所。山の中ではないので、さすがに鹿はちょっとめずらしいのです。

それから、何日かすぎても、まだ鹿はそのあたりにいました。あたりの草が倒れて、明らかにそこで寝たとおもわれる場所や、ケモノ道みたいなのも出来ていて、ずっとそこに滞在しているようです。

鹿は基本的に群れる動物だということなので、一匹でいるというのは、迷子だろうか?とちょっと心配になりかけていたところ、ガサっとしげみから、もう一匹出て来ました。子鹿のようです。つまり親子?

わたしがじーっと見ていると 鹿たちは、視線に危険を感じたのか、いきなり川をピョンピョーンと渡って(水深50cmくらい)向こう岸の背の高いオギのしげみにかくれてしまいました。けっこうな距離を一瞬で移動する素早さにはびっくり。

しげみにかくれると、まったく姿が見えません。ただ、草の上の方がガサガサと 風に吹かれているのとはちがう動きをするので 鹿が動いているとわかりますが、止まってしまうと、見つけるのはまず無理。自然界の中で、動物達は、おたがい こうやって身をかくしながら 生きているのだなと あらためておもいます。

その後も、そこを歩くたびに鹿に会うことができ、鹿たちは、すくなくとも2週間以上は そのあたりに滞在していたようですが、台風の接近を境に 姿が見えなくなりました。天気の変化を察知して、山に戻って行ったのでしょう。

夏の終わりになって、川べりの草は 炎天下に晒された結果、堅そうですし、枯れたり、虫食いがあったり、かなり傷んでいます。鹿が川べりにいた夏のはじめは、川べりの草がいちばんみずみずしくて美味しい時期だったのかな、とも思います。

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* 日本みつばちの養蜂見学

2011/09/17 | Filed under 動物 | Tags .

近所の川べりのヤブカラシ(ぶどうの仲間)は、今 花盛り。目立たない花ですが、日本みつばち(上の写真左)やちょう、あしながばち、それにおおすずめばち(写真右)までもが たくさんあつまっています。

去年の夏の思い出なのですが、機会があって、日本みつばちの養蜂を見学させていただきました。

日本みつばちが なんだか気になるようになったキッカケは、わが家の表の花壇に植えている「カラミンサ」の花にいつも、みつばちがいっぱいあつまってきていたことから。あるとき、 それは、養蜂で飼われる西洋みつばちではなく、日本に昔からいる、野生の日本みつばちだと知りました。

ここ数年、アメリカやヨーロッパを中心に、養蜂業で飼われている巣箱のみつばちが、わずかな幼虫と、大量の蜜をのこして、ほとんどいなくなってしまう「大量失踪」がおきているそうです。

ネオニコチノイドという昆虫の神経に作用する農薬の影響でみつばちが巣箱への帰り道を忘れてしまうとか、ミツバチヘギイタダニの被害や気候変動とか、原因はいろいろな説があり、はっきりとはわからないもよう。

その話を聞いて、始めて知ったのは、養蜂として飼われる「西洋みつばち」というのは、元はアフリカにいた野生のみつばちを改良して作った「家畜」だということ。

その家畜のみつばちに、アメリカではアーモンドやメロン、各種ベリー類など、実をつける作物の大規模農業(トウモロコシなどイネ科の風媒花を除く)は、みんな西洋みつばちに受粉を頼っています。アメリカには、もとはみつばちはいなかったので、先住民(インディアン)は、みつばちを「白人のハエ」と呼び、みつばちが飛んで来ると、やがて白人がやって来る不吉な知らせと受けとっていたとか。

アメリカやフランスなどでは、徹底的に効率を追求して管理された西洋みつばちと共に、工業のように管理された大規模農業が一緒に発達してきたので、今、そのみつばちに急激な異変が起きていることが、欧米を中心に、大問題になっているそうです。

日本の西洋ミツバチ養蜂でも、実際に養蜂家の方にお話をお聞きすると、割合としては少ないけれども実際に失踪も起きているようで、いちごの受粉用の西洋みつばちが足りないという事が起きるなど、兆しがあるそうです。

そのような中、日本には、野生の「日本みつばち」がいて、わたしたちのような都市生活者が ふだん身近に見かけるみつばちは たいていが日本みつばちなのです。

西洋みつばちと日本みつばちは、慣れると比較的すぐに見分けられます。おなかのしましまがわりとくっきりと見えて黒っぽければ日本みつばち、しましまがぼんやりぼやけていて、おなかがオレンジ色であれば、西洋みつばちです。ただ、わたしの家の近所では、西洋みつばちは 見かけたことがありません。近所に養蜂所がないのだと思います。

日本みつばちは、江戸時代までは養蜂で飼われてもいたのですが、西洋みつばちと比べ、はちみつの生産量が比較にならない程少ないという理由から、養蜂産業の中では、明治のはじめに西洋みつばちが導入されて以来、ほとんど飼われて来なかったそうです。

農業地帯では農薬の影響が避けられないのに比べて、逆に農薬の影響がほとんどない都市部は、今、日本みつばちにとっては 意外と暮しやすいのではないかと言われています。野生の蜂なので、空き家の屋根裏、木のうろ、お墓の納骨空間など、狭い隙間があって中に空間があるような所があれば、どこにでも巣を作れるので、都市部でも生きていけるのです。

西洋みつばちの方は、人の手を離れると、1年も生きていけないのに比べて、野生の日本みつばちは、たくましく生き続けていて、さまざまな植物の受粉を手助けてくれています。日本の野山や、畑は、日本みつばちがいて 成り立っているというわけなのです。そして、海外でみつばちの大量失踪が起きて、このままでは農業へのダメージが甚大になる、、とさわがれているとき、心配しながらも、「でも 日本には野生の日本みつばちがいるしね」と 落ち着いていられるというわけ。

そう考えると 日本みつばちが とても愛しくなってしまい、ひょっとして、うちにも日本みつばちの巣箱置けたりして?!とも思ったのですが、実際の養蜂を見学すると、やっぱり、うちのような住宅街ではとても無理ということがわかり、自宅に巣箱を置くという案は廃案になりました。

で、とりあえずは、みつばちのあつまってくるカラミンサを、3株にふやしてみたりしています。

日本みつばちの蜜は濃厚で、しかも野山のいろんな花から採取する百花蜜なので、味もさまざまです。お邪魔した養蜂園さんの蜜源にはミカンの花などがあるそうで、柑橘系のさわやかな風味がありました。また、日本みつばちの蜜は、蜜が 長い時間をかけて 少しずつ発酵するので、あの濃厚な風味になるのだそうです。

↓たっぷり蜜がためてある巣                  ↓日本みつばち

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* どうぶつの絵かきはじめたら

2011/02/26 | Filed under 動物 | Tags .

「野の花えほん」のシリーズのつぎの本は 身近などうぶつ(と 小鳥、身近な生き物を少しずつ)の本を作らせていただけることになり、去年の夏ごろから 文章やラフの作業をしてきて、この間から すこしずつ 絵を描き始めました。

描いていると すごく感情移入をしてしまいます。犬のページなど、忠犬ハチ公の原稿を書いているだけでも、泣けてきます。淡々と ハチのエピソードを短く紹介しているだけなのですが。淡々とした その事実に すごく大きな何かがつまっていて、泣かされてしまうのです。

つきのわぐま、ひぐまの所では、小さくてかわいらしい絵ながら、マタギやアイヌのくま猟のイメージ画。

正直のところ、猟のイメージというのは、あまり描きたくはないのですが、でも、祖先にとってのくま猟は、生活であり 自然の一部だと感じます。この本では、動物の生物学的な情報だけではなくて、人との関わりや文化的な部分にも紙幅のゆるすかぎり 触れたいので、やはり描かないと。と思います。

以前「かやねずみ」を描くために、上野動物園に行きました。雨の日の動物園、とてもしずかでした。

上野動物園の入り口近くにいたのが、日本リス。日本リスは、京都の動物園にもいるので、ときどき会いに行きます。夏毛のときは手足がオレンジ色で、それはそれは美しい動物。ペットのシマリスにくらべて、日本リスは少し大きいし、筋肉質な感じもするので、可愛く描けるかな・・・と心配していたのですが、ほんものの日本リスをひとめ見たとたん、その美しさにすっかりめざめてしまって、いま、わたしのなかで「もっとも絵になる動物」のひとつが、日本リスです。

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* チッチ in the basket

2010/10/10 | Filed under 動物 | Tags .

きのうは一日中雨。。。町内に住んでいる猫のチッチは、ほとんどバスケットの中で過ごしていました。

このバスケットは、最近うちのガレージに置きました。チッチは、去年、少し西の方から、うちの町内に流れてきた野良猫のトラ美ちゃんが生んだメス猫。同じときにオスのトラ次郎も生まれました。小さくて頼りない子猫2匹を連れたトラ美親子は、ご近所のみなさんに可愛がられるようになり、避妊去勢手術をして、今は定住しています。

もともと、チッチ親子のための寝床は、うちのお向かいのお宅の方が用意してくださっていました。今も、もちろんそこに箱があります。けれども最近、うちの北裏のお宅のあたりで生まれ育った、ジャンボと呼ばれる大人のオス猫がご近所さんたちの人気ものになり、特にお向かいさんのご家族にすごくなついてしまい、チッチたちの箱にジャンボが寝るようになったのです。

ジャンボは、体は大きいけれども甘えんぼうで、子どもの頃はちょっと気が弱くやさしい猫でした。じつは、うちの猫になったニャンカも、ほんの数ヶ月年上だったジャンボと知り合いで、ジャンボにはなついていました。チッチの兄、トラ次郎は大柄な堂々とした猫に育ち、ジャンボと仲良しで、同じ箱で寝たりします。男どうしでは、きっとジャンボはいい奴なのかも。

でも、トラ美ちゃんとチッチは、ジャンボとは特に仲が悪いわけではないのですが、ちょっとけむたいみたいです。少なくとも、同じ箱や隣の箱で寝ようと思う程に仲良しではないもよう。

とくに、チッチは、もう1歳半ですが体重2.6kgほどで、子猫とまちがわれるような小さな猫です。(子どもの時、栄養不足だったと思われる)小さくても勝ち気なチッチですが、ジャンボに大きな体で威圧的にふるまわれたりすると、やっぱり微妙に怖がっています。

お向かいさんに「最近ジャンボがあの箱で寝て、チッチたちは寝ないみたい」とのお話を聞いてから、これから寒くなることでもあるし、うちのガレージでも寝られるよう、かごを置くことにしました。

写真の右端に置いてある、もう一つのマルシェかごは、別のご近所の方にその話をしたら、ご厚意で持って来てくださったもの。チッチはこちらも気に入って、今入っているかごと交互に入ってみたりしています。また、このかごは少し大きいので、トラ美ちゃんや、みんなにガブちゃんと呼ばれている白黒猫なども時々利用するようになりました。

余談ですが、チッチは、お向かいさんでは、「バジル」というおしゃれな名前で呼ばれています。

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* 同じ穴のむじな その後

2010/10/09 | Filed under 動物 | Tags .

以前、うちの玄関前で 野生動物と遭遇して、子だぬきと思ったものの 後で考えると だんだん穴熊だったような気もしてきたというお話を書きました。

その謎は保留だったのですが、近所の下鴨神社の糺の森にたぬきの家族が住んでいるという話を聞いていたので、9月のはじめごろ、夕方暗くなりかけたころ 森に行ってみました。

森の中の薮で、どうも「ケモノ臭い」においのする辺りがあるのを感じたことがあったので、いるとしたらあの辺りかなという見当もあったからです。夕方にしたのは、たぬきは夜行性だから。

それにしても、闇が半分以上降りて来ている頃の夕方の森は のぞきこむと なんだか怖いです。むかしの人は、夕方を「逢魔が時」って言ったそうですが。。。もちろん真っ暗闇の方が もっと恐怖だとは思いますが、夕方の薄闇は、うすぼんやりと見えるために なにか魔物の姿が見えそうな怖さがたしかにあります。

そんなきもちで なんだか怖くなりながら 森の、いるとしたらこの辺り、と思っていた薮近辺をのぞきこんでいると 突然 ガサガサ!! と音がしてドキーン!

目の前に、小ぶりなたぬきが。私の方をじっと見て、向こうも完全に恐怖で固まっているようです。ドキドキしながら、今度はまじまじと直視して、とにかくタヌキ以外の何者でもありませんでした。

10秒かもっと以上、お互い固まっていたでしょうか。

その時 私が左手に持っていた袋がガサっと音をたてました。(コンビニに寄った帰りだったのです)すると、私のすぐ左の茂みから 別のタヌキが2匹、バッと飛び出して、最初にいた1匹と合わせて3匹、一目散に森の奥へ逃げ去りました。「あー、やっぱりタヌキだったのか」と妙に納得。

また、数日前 動物園にスケッチしに行って、再度あなぐまをしみじみ眺めました。(指をなめながら、ハンモックで寝入るところでした)あなぐまの顔は白っぽいですが、玄関前で見た動物は顔全体が黒っぽかったので、タヌキにまちがいなさそう。ということで、やっとスッキリしました。

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* 同じ穴のむじな?

2010/08/11 | Filed under 動物 | Tags .

1週間ほど前の話になるのですが、夜とても遅くなってしまって、夜中の2時頃、外猫(ご近所の方と共同で世話している、町内にすみついてる野良猫親子)にご飯をあげました。いつも、私は玄関の中に猫を呼び入れて、玄関のタタキの所でご飯をあげます。で、暑いので扉(引き戸)は30cmくらい開けておいたのですが、そこに、上の絵のような動物が近づいてきて、目が合ってしまいました。私もびっくりしたけど、向こうもギョッとして凍っています。

犬でも猫でも、イタチでもキツネでもない動物。猫よりは肩高が少し高め、まだ大人になりきってない若いときの柴犬か、ビーグルくらいの大きさ。私はとっさに「子タヌキだ」と思ったのですが、顔はグレーっぽくて、タヌキにしては若干細長い顔で、体はまんまるでした。

もっとよく見ようと玄関から外に出ると、動物はころんころんの体で全速力を出し、一目散に道路を走って逃げて行きました。その方向には、下鴨神社の糺の森。(徒歩5分)

キャットフードの匂いにつられて近寄ってきたのだと思いますが、私の家は、森に近いとは言え、かなり普通の住宅街の中にあります。こんな所を、夜は野生動物も徘徊しているのですね。ちなみに猫は、最初は気づいていませんでしたが、私について外に出て来たトラ美ちゃん(お母さんの猫)は、動物に気づき、ちょっとだけ威嚇しました。でも、相手の方が相当動揺していることもあり、猫の方は余裕です。どうも、始めて遭遇したというわけではないのかも。

糺の森にはタヌキがいると聞いたこともあり、みんなに「タヌキがきた」と言いふらしてしまったのですが、なんだかタヌキでないような気もしてきました。後でいろんな写真を見ると、たしかにタヌキの子にも似ていますが、何となくアナグマの方が近いようで、自信がなくなってきてしまったのです。顔がわりと細長く見えたこと、鼻のさきっちょがやや丸っこく、目が離れていたあの顔、もしかしたら、アナグマかもしれません。目元の黒い模様は、あまりハッキリしていなくて、顔全体がグレーっぽかったのですが、タヌキもアナグマも、いろんな写真を見比べると、個体によってはそういう感じの毛色のものがあるようです。生態としても、タヌキがいるならアナグマもいてもおかしくないですし。でも、、、やっぱり子タヌキだという最初の気持ちも捨てきれず、真相は闇の中。

ちなみに、後で 「まさか猪ではないよね?」と、自問自答してみたのですが、大きさから言っても、毛がふさふさしてたことから言っても、猪ではないと思いました。私の出身地、神戸ではよく町中に猪が出没するため、猪も見たことがあります。あの大きさで、猪だったら、たぶんまだ「うり坊」なのですが、そんなしましま模様でもなかったですし、やっぱり猪の可能性はなく、タヌキかアナグマかどちらかだろうと思います。

「同じ穴のむじな」ということわざにもある「ムジナ」と呼ばれる動物は、タヌキをさすとも、アナグマをさすとも言われています。やっぱり、タヌキとアナグマは、昔から識別がむずかしかったのだな、と実感しました。

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