Archive for the ‘動物’ Category

* いきもの図鑑えほん

2012/01/28 | Filed under 動物, | Tags .

新しい本、「いきもの図鑑えほん」(あすなろ書房)が もうすぐ出来上がります。

この本は、おもに日本で身近にいる動物(飼われるもの、野生動物ふくめ)と、種類はちょっと少ないけど、身近な鳥と虫についての こども向けのガイド絵本です。

こういう本が出来たら、と頭の中で思いついたのは、「野の花えほん 春夏」を描いていた頃、なので2008年頃でしょうか。それから数えると約4年弱で出来上がったということになりますが、実際には、20代のころから動物のいろいろな本を読むのが好きで、子育てのときの行動のしかたとか、活躍した犬の話とか、動物のおもしろいエピソードが頭の中にずいぶんたまっていたものがベースになっています。

いつも感じているのは、動物たち、とくに人間と同じ哺乳動物には、わたしたちとおなじような心もあるし、愛情ももっているということ。そういう、いきものたちのぬくもり感を、描けたらいいなと思っていました。

夜ねる前に読んで、ほっこり、安らかに眠りにつけるような本がほしくて、作った本。子どもの読者にも、おとなの読者にも、そんなふうに読んでいただけたら とてもうれしいです。

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* 近所の川で 鹿に出会う

2011/09/21 | Filed under 動物 | Tags .

これは 今年の7月の話なのですが、家の近くの川べりを散歩していると、鹿がいました。

川べりにしげった夏草を、鹿は もぐもぐ食べています。体の大きさと、つのがないことから、おとなのメスのようだと思いました。

この川は、身近に自然に触れられる場所ではありますが、鹿のいた場所のすぐ上には、わりあい大きな橋があって、比較的交通量の多い道が通っています。また、至近距離には、ショッピングセンターなどもあります。川べりの遊歩道(鹿のいる所よりも高い所にある)は、散歩している人や犬も多い場所。山の中ではないので、さすがに鹿はちょっとめずらしいのです。

それから、何日かすぎても、まだ鹿はそのあたりにいました。あたりの草が倒れて、明らかにそこで寝たとおもわれる場所や、ケモノ道みたいなのも出来ていて、ずっとそこに滞在しているようです。

鹿は基本的に群れる動物だということなので、一匹でいるというのは、迷子だろうか?とちょっと心配になりかけていたところ、ガサっとしげみから、もう一匹出て来ました。子鹿のようです。つまり親子?

わたしがじーっと見ていると 鹿たちは、視線に危険を感じたのか、いきなり川をピョンピョーンと渡って(水深50cmくらい)向こう岸の背の高いオギのしげみにかくれてしまいました。けっこうな距離を一瞬で移動する素早さにはびっくり。

しげみにかくれると、まったく姿が見えません。ただ、草の上の方がガサガサと 風に吹かれているのとはちがう動きをするので 鹿が動いているとわかりますが、止まってしまうと、見つけるのはまず無理。自然界の中で、動物達は、おたがい こうやって身をかくしながら 生きているのだなと あらためておもいます。

その後も、そこを歩くたびに鹿に会うことができ、鹿たちは、すくなくとも2週間以上は そのあたりに滞在していたようですが、台風の接近を境に 姿が見えなくなりました。天気の変化を察知して、山に戻って行ったのでしょう。

夏の終わりになって、川べりの草は 炎天下に晒された結果、堅そうですし、枯れたり、虫食いがあったり、かなり傷んでいます。鹿が川べりにいた夏のはじめは、川べりの草がいちばんみずみずしくて美味しい時期だったのかな、とも思います。

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* 日本みつばちの養蜂見学

2011/09/17 | Filed under 動物, 生活 | Tags .

近所の川べりのヤブカラシ(ぶどうの仲間)は、今 花盛り。目立たない花ですが、日本みつばち(上の写真左)やちょう、あしながばち、それにおおすずめばち(写真右)までもが たくさんあつまっています。

去年の夏の思い出なのですが、機会があって、日本みつばちの養蜂を見学させていただきました。

日本みつばちが なんだか気になるようになったキッカケは、わが家の表の花壇に植えている「カラミンサ」の花にいつも、みつばちがいっぱいあつまってきていたことから。あるとき、 それは、養蜂で飼われる西洋みつばちではなく、日本に昔からいる、野生の日本みつばちだと知りました。

ここ数年、アメリカやヨーロッパを中心に、養蜂業で飼われている巣箱のみつばちが、わずかな幼虫と、大量の蜜をのこして、ほとんどいなくなってしまう「大量失踪」がおきているそうです。

ネオニコチノイドという昆虫の神経に作用する農薬の影響でみつばちが巣箱への帰り道を忘れてしまうとか、ミツバチヘギイタダニの被害や気候変動とか、原因はいろいろな説があり、はっきりとはわからないもよう。

その話を聞いて、始めて知ったのは、養蜂として飼われる「西洋みつばち」というのは、元はアフリカにいた野生のみつばちを改良して作った「家畜」だということ。

その家畜のみつばちに、アメリカではアーモンドやメロン、各種ベリー類など、実をつける作物の大規模農業(トウモロコシなどイネ科の風媒花を除く)は、みんな西洋みつばちに受粉を頼っています。アメリカには、もとはみつばちはいなかったので、先住民(インディアン)は、みつばちを「白人のハエ」と呼び、みつばちが飛んで来ると、やがて白人がやって来る不吉な知らせと受けとっていたとか。

アメリカやフランスなどでは、徹底的に効率を追求して管理された西洋みつばちと共に、工業のように管理された大規模農業が一緒に発達してきたので、今、そのみつばちに急激な異変が起きていることが、欧米を中心に、大問題になっているそうです。

日本の西洋ミツバチ養蜂でも、実際に養蜂家の方にお話をお聞きすると、割合としては少ないけれども実際に失踪も起きているようで、いちごの受粉用の西洋みつばちが足りないという事が起きるなど、兆しがあるそうです。

そのような中、日本には、野生の「日本みつばち」がいて、わたしたちのような都市生活者が ふだん身近に見かけるみつばちは たいていが日本みつばちなのです。

西洋みつばちと日本みつばちは、慣れると比較的すぐに見分けられます。おなかのしましまがわりとくっきりと見えて黒っぽければ日本みつばち、しましまがぼんやりぼやけていて、おなかがオレンジ色であれば、西洋みつばちです。ただ、わたしの家の近所では、西洋みつばちは 見かけたことがありません。近所に養蜂所がないのだと思います。

日本みつばちは、江戸時代までは養蜂で飼われてもいたのですが、西洋みつばちと比べ、はちみつの生産量が比較にならない程少ないという理由から、養蜂産業の中では、明治のはじめに西洋みつばちが導入されて以来、ほとんど飼われて来なかったそうです。

農業地帯では農薬の影響が避けられないのに比べて、逆に農薬の影響がほとんどない都市部は、今、日本みつばちにとっては 意外と暮しやすいのではないかと言われています。野生の蜂なので、空き家の屋根裏、木のうろ、お墓の納骨空間など、狭い隙間があって中に空間があるような所があれば、どこにでも巣を作れるので、都市部でも生きていけるのです。

西洋みつばちの方は、人の手を離れると、1年も生きていけないのに比べて、野生の日本みつばちは、たくましく生き続けていて、さまざまな植物の受粉を手助けてくれています。日本の野山や、畑は、日本みつばちがいて 成り立っているというわけなのです。そして、海外でみつばちの大量失踪が起きて、このままでは農業へのダメージが甚大になる、、とさわがれているとき、心配しながらも、「でも 日本には野生の日本みつばちがいるしね」と 落ち着いていられるというわけ。

そう考えると 日本みつばちが とても愛しくなってしまい、ひょっとして、うちにも日本みつばちの巣箱置けたりして?!とも思ったのですが、実際の養蜂を見学すると、やっぱり、うちのような住宅街ではとても無理ということがわかり、自宅に巣箱を置くという案は廃案になりました。

で、とりあえずは、みつばちのあつまってくるカラミンサを、3株にふやしてみたりしています。

日本みつばちの蜜は濃厚で、しかも野山のいろんな花から採取する百花蜜なので、味もさまざまです。お邪魔した養蜂園さんの蜜源にはミカンの花などがあるそうで、柑橘系のさわやかな風味がありました。また、日本みつばちの蜜は、蜜が 長い時間をかけて 少しずつ発酵するので、あの濃厚な風味になるのだそうです。

↓たっぷり蜜がためてある巣                  ↓日本みつばち

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* どうぶつの絵かきはじめたら

2011/02/26 | Filed under 動物 | Tags .

「野の花えほん」のシリーズのつぎの本は 身近などうぶつ(と 小鳥、身近な生き物を少しずつ)の本を作らせていただけることになり、去年の夏ごろから 文章やラフの作業をしてきて、この間から すこしずつ 絵を描き始めました。

描いていると すごく感情移入をしてしまいます。犬のページなど、忠犬ハチ公の原稿を書いているだけでも、泣けてきます。淡々と ハチのエピソードを短く紹介しているだけなのですが。淡々とした その事実に すごく大きな何かがつまっていて、泣かされてしまうのです。

つきのわぐま、ひぐまの所では、小さくてかわいらしい絵ながら、マタギやアイヌのくま猟のイメージ画。

正直のところ、猟のイメージというのは、あまり描きたくはないのですが、でも、祖先にとってのくま猟は、生活であり 自然の一部だと感じます。この本では、動物の生物学的な情報だけではなくて、人との関わりや文化的な部分にも紙幅のゆるすかぎり 触れたいので、やはり描かないと。と思います。

以前「かやねずみ」を描くために、上野動物園に行きました。雨の日の動物園、とてもしずかでした。

上野動物園の入り口近くにいたのが、日本リス。日本リスは、京都の動物園にもいるので、ときどき会いに行きます。夏毛のときは手足がオレンジ色で、それはそれは美しい動物。ペットのシマリスにくらべて、日本リスは少し大きいし、筋肉質な感じもするので、可愛く描けるかな・・・と心配していたのですが、ほんものの日本リスをひとめ見たとたん、その美しさにすっかりめざめてしまって、いま、わたしのなかで「もっとも絵になる動物」のひとつが、日本リスです。

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* チッチ in the basket

2010/10/10 | Filed under 動物 | Tags .

きのうは一日中雨。。。町内に住んでいる猫のチッチは、ほとんどバスケットの中で過ごしていました。

このバスケットは、最近うちのガレージに置きました。チッチは、去年、少し西の方から、うちの町内に流れてきた野良猫のトラ美ちゃんが生んだメス猫。同じときにオスのトラ次郎も生まれました。小さくて頼りない子猫2匹を連れたトラ美親子は、ご近所のみなさんに可愛がられるようになり、避妊去勢手術をして、今は定住しています。

もともと、チッチ親子のための寝床は、うちのお向かいのお宅の方が用意してくださっていました。今も、もちろんそこに箱があります。けれども最近、うちの北裏のお宅のあたりで生まれ育った、ジャンボと呼ばれる大人のオス猫がご近所さんたちの人気ものになり、特にお向かいさんのご家族にすごくなついてしまい、チッチたちの箱にジャンボが寝るようになったのです。

ジャンボは、体は大きいけれども甘えんぼうで、子どもの頃はちょっと気が弱くやさしい猫でした。じつは、うちの猫になったニャンカも、ほんの数ヶ月年上だったジャンボと知り合いで、ジャンボにはなついていました。チッチの兄、トラ次郎は大柄な堂々とした猫に育ち、ジャンボと仲良しで、同じ箱で寝たりします。男どうしでは、きっとジャンボはいい奴なのかも。

でも、トラ美ちゃんとチッチは、ジャンボとは特に仲が悪いわけではないのですが、ちょっとけむたいみたいです。少なくとも、同じ箱や隣の箱で寝ようと思う程に仲良しではないもよう。

とくに、チッチは、もう1歳半ですが体重2.6kgほどで、子猫とまちがわれるような小さな猫です。(子どもの時、栄養不足だったと思われる)小さくても勝ち気なチッチですが、ジャンボに大きな体で威圧的にふるまわれたりすると、やっぱり微妙に怖がっています。

お向かいさんに「最近ジャンボがあの箱で寝て、チッチたちは寝ないみたい」とのお話を聞いてから、これから寒くなることでもあるし、うちのガレージでも寝られるよう、かごを置くことにしました。

写真の右端に置いてある、もう一つのマルシェかごは、別のご近所の方にその話をしたら、ご厚意で持って来てくださったもの。チッチはこちらも気に入って、今入っているかごと交互に入ってみたりしています。また、このかごは少し大きいので、トラ美ちゃんや、みんなにガブちゃんと呼ばれている白黒猫なども時々利用するようになりました。

余談ですが、チッチは、お向かいさんでは、「バジル」というおしゃれな名前で呼ばれています。

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* 同じ穴のむじな その後

2010/10/09 | Filed under 動物 | Tags .

以前、うちの玄関前で 野生動物と遭遇して、子だぬきと思ったものの 後で考えると だんだん穴熊だったような気もしてきたというお話を書きました。

その謎は保留だったのですが、近所の下鴨神社の糺の森にたぬきの家族が住んでいるという話を聞いていたので、9月のはじめごろ、夕方暗くなりかけたころ 森に行ってみました。

森の中の薮で、どうも「ケモノ臭い」においのする辺りがあるのを感じたことがあったので、いるとしたらあの辺りかなという見当もあったからです。夕方にしたのは、たぬきは夜行性だから。

それにしても、闇が半分以上降りて来ている頃の夕方の森は のぞきこむと なんだか怖いです。むかしの人は、夕方を「逢魔が時」って言ったそうですが。。。もちろん真っ暗闇の方が もっと恐怖だとは思いますが、夕方の薄闇は、うすぼんやりと見えるために なにか魔物の姿が見えそうな怖さがたしかにあります。

そんなきもちで なんだか怖くなりながら 森の、いるとしたらこの辺り、と思っていた薮近辺をのぞきこんでいると 突然 ガサガサ!! と音がしてドキーン!

目の前に、小ぶりなたぬきが。私の方をじっと見て、向こうも完全に恐怖で固まっているようです。ドキドキしながら、今度はまじまじと直視して、とにかくタヌキ以外の何者でもありませんでした。

10秒かもっと以上、お互い固まっていたでしょうか。

その時 私が左手に持っていた袋がガサっと音をたてました。(コンビニに寄った帰りだったのです)すると、私のすぐ左の茂みから 別のタヌキが2匹、バッと飛び出して、最初にいた1匹と合わせて3匹、一目散に森の奥へ逃げ去りました。「あー、やっぱりタヌキだったのか」と妙に納得。

また、数日前 動物園にスケッチしに行って、再度あなぐまをしみじみ眺めました。(指をなめながら、ハンモックで寝入るところでした)あなぐまの顔は白っぽいですが、玄関前で見た動物は顔全体が黒っぽかったので、タヌキにまちがいなさそう。ということで、やっとスッキリしました。

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* 同じ穴のむじな?

2010/08/11 | Filed under 動物 | Tags .

1週間ほど前の話になるのですが、夜とても遅くなってしまって、夜中の2時頃、外猫(ご近所の方と共同で世話している、町内にすみついてる野良猫親子)にご飯をあげました。いつも、私は玄関の中に猫を呼び入れて、玄関のタタキの所でご飯をあげます。で、暑いので扉(引き戸)は30cmくらい開けておいたのですが、そこに、上の絵のような動物が近づいてきて、目が合ってしまいました。私もびっくりしたけど、向こうもギョッとして凍っています。

犬でも猫でも、イタチでもキツネでもない動物。猫よりは肩高が少し高め、まだ大人になりきってない若いときの柴犬か、ビーグルくらいの大きさ。私はとっさに「子タヌキだ」と思ったのですが、顔はグレーっぽくて、タヌキにしては若干細長い顔で、体はまんまるでした。

もっとよく見ようと玄関から外に出ると、動物はころんころんの体で全速力を出し、一目散に道路を走って逃げて行きました。その方向には、下鴨神社の糺の森。(徒歩5分)

キャットフードの匂いにつられて近寄ってきたのだと思いますが、私の家は、森に近いとは言え、かなり普通の住宅街の中にあります。こんな所を、夜は野生動物も徘徊しているのですね。ちなみに猫は、最初は気づいていませんでしたが、私について外に出て来たトラ美ちゃん(お母さんの猫)は、動物に気づき、ちょっとだけ威嚇しました。でも、相手の方が相当動揺していることもあり、猫の方は余裕です。どうも、始めて遭遇したというわけではないのかも。

糺の森にはタヌキがいると聞いたこともあり、みんなに「タヌキがきた」と言いふらしてしまったのですが、なんだかタヌキでないような気もしてきました。後でいろんな写真を見ると、たしかにタヌキの子にも似ていますが、何となくアナグマの方が近いようで、自信がなくなってきてしまったのです。顔がわりと細長く見えたこと、鼻のさきっちょがやや丸っこく、目が離れていたあの顔、もしかしたら、アナグマかもしれません。目元の黒い模様は、あまりハッキリしていなくて、顔全体がグレーっぽかったのですが、タヌキもアナグマも、いろんな写真を見比べると、個体によってはそういう感じの毛色のものがあるようです。生態としても、タヌキがいるならアナグマもいてもおかしくないですし。でも、、、やっぱり子タヌキだという最初の気持ちも捨てきれず、真相は闇の中。

ちなみに、後で 「まさか猪ではないよね?」と、自問自答してみたのですが、大きさから言っても、毛がふさふさしてたことから言っても、猪ではないと思いました。私の出身地、神戸ではよく町中に猪が出没するため、猪も見たことがあります。あの大きさで、猪だったら、たぶんまだ「うり坊」なのですが、そんなしましま模様でもなかったですし、やっぱり猪の可能性はなく、タヌキかアナグマかどちらかだろうと思います。

「同じ穴のむじな」ということわざにもある「ムジナ」と呼ばれる動物は、タヌキをさすとも、アナグマをさすとも言われています。やっぱり、タヌキとアナグマは、昔から識別がむずかしかったのだな、と実感しました。

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* 森のくまっこ

2010/07/28 | Filed under 動物, | Tags .

知床の砂浜にヒグマが出たとか、盛岡の動物園に野生のツキノワグマが迷い込んだなど、この季節はとくにクマ出没ニュースが多い気がします。

動物園に迷い込んだ熊は捕獲され、山に帰されたそうですが、、そこが動物園だから山に帰してもらえてラッキーだったかも。というのも、その少し前にも盛岡市近くの川にクマがいるのがみつかり、駆除ということで射殺されてしまったそうなので。

クマが人里に出て来る、とくに秋にそれが起きるケースは、山で,クマの主食であるドングリの出来に影響されるという説があります。クマの好むドングリは,落葉広葉樹の自然林に多い、コナラ、ミズナラ,ブナなどのブナ科の木の実で,杉や檜の大規模植林によって,,クマの生息域だった、そういう広葉樹の自然林の面積が減っていると言われています。地域にもよりますが、山奥に行く程、こういう人工の杉や檜の森が、たくさんある所があるようです。

それにひきかえ、山に近い集落付近は、今や過疎化で人がめっきり少なくなって、里山と呼ばれる周辺の森が野生がえりしているため、クマや野生動物の食べる実のなる蔓草などが繁茂し、集落では柿や栗の木がほったらかされていたり、農作物のゴミが捨ててあったりしてこちらも食べ物が豊富なため、クマの方でも人里近くの方が暮らしやすい、と思ってる傾向がうかがえるとか。

人工林といえば、京都の周辺にも、杉を人工的に密集して植林した森があります。昼でも真っ暗で、種々雑多な木がある森とちがって、下草もなく、まるで「黄泉の国」とでも呼びたくなるほど、不気味で陰鬱な雰囲気です。遠くから見るとこういう場所は、山にあって まるで「畑」のよう。千歳アイヌの猟師、姉崎等さんの話を聞き書きした本「クマにあったらどうするか」では、北海道でさえも奥地まで人工林で、そういう所は,過去にヘリコプターや飛行機で農薬を一斉散布していたこともあり、ミミズ一匹さえもいない死んだ森になっている、と姉崎さんが語っておられました。

ツキノワグマやヒグマは,通常はヒトを避けて生きていますが,ヒトと遭遇して緊張している時に,クマがパニックになると,「逆ギレ」して,やぶれかぶれで人を襲うというパターンが多いそうです。また逃げるものを追いかける性質があるため(犬みたいですね),後ろを向いて逃げると襲われてしまうとか.これはヒグマでも同じのようです.そして、ヒグマはツキノワグマに比べると執着心がとても強いのだそうです。

山に接した場所で農業を営む人にとっては,クマに作物を食害されるということは死活問題でもあり,体格も大きいし力もあるので,対応を間違えて人を襲うと、命に関わる事故にもなることから,駆除されてしまうことも多いのです。

「クマは眠れない」東京新聞出版局

この「クマは眠れない」という本は、日本に最初に「奥山放獣(捕獲した動物を,奥山に放す)」という方法を導入したツキノワグマ研究者の米田(まいた)一彦さんの一番新しい本(2008年刊)。米田さんは,青森出身で、秋田県庁にお勤めだった頃、鳥獣保護行政に携わっていたそうです。苛酷なクマの駆除の現場にも数多く立ち会い,やがて県庁を退職してフリーのクマ研究者として活動されるようになりました。その後、広島県に居を移し、絶滅の危険がささやかれている中国地方のクマのために,現在も広島県で活動中。韓国や中国のツキノワグマ保全にも尽力されています。この本は,最新の厳しい現実と情報分析が内容ですが,それと共に、著者がどんなにクマを愛してるかが伝わります。

巻末、「あとがきにかえて」として収録されている 奥州ことばで書かれた詩があります。

「くまは いつ眠るんだべえ」

(前略)

なして人を襲うんだべ。そごが分がらねえ。それさえなげればなあ。

おめだじは、ほんとに融通あ利かねえ、やじらだ。

いづも同じことをして負げる。

吾(わ)ど、そっくりだな、おめだじは。

(中略)

見たいことが、あるんだよ。

あめ、ゆじっこ降ったら木の穴っこさ潜る、おめえが、

赤ん坊のように無心に眠るところを。

その歯で、かもしかを食い、

その爪で人を襲った、おめえが、

凍れだ(しばれだ)山奥の木の洞で丸ぐなって、

今は穏やかに、まなぐを閉じて、眠っている。

(後略)

奥州人 米田一彦

米田さんの主宰されている日本ツキノワグマ研究所のホームページに,去年、乗鞍岳のバスターミナルに熊が侵入し、9人が怪我をして、最後にクマが射殺された事故の報告が載っています。これによると,一人が襲われていると別の人が助けに来て、またその人が襲われていると、また他の人が助けに来て、というふうに順番に次々襲われて怪我をしたそうです。

その中で、近くで山荘を営み,このときにクマに襲われている人を助けに入り、また自分も襲われて重傷を負った方が,「襲ったクマを恨むわけではない」とコメントされたというのが印象的でした。標高2700m、そこは、もともとは人の領域ではなかったことを、そこに暮らす方はふだんから感じておられるのかな、と思いました。

(文中より「beachmolluscひむかのハマグリ」にリンクさせていただきました。管理者様に御礼申し上げます。)

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* 雨の思い出

2010/07/22 | Filed under 動物, 生活 | Tags .

といっても先週の今頃の思い出です。梅雨明けとともに猛暑の日々が続き、今年は太陽の黒点活動が減ってて寒冷化というニュースを半年くらい前に見たのにもかかわらず、やっぱり日本の夏という感じですが、(寒冷化と言っても、年平均気温が0.5度下がるくらいとのことでしたので、こんなものかもしれません)先週の今頃、西日本は大雨で、わが家の近所を流れる高野川も大増水していました。

堤まで水が来て、カヤネズミが棲んでいたかもしれない、川縁のオギの大群落も完全に水没・・・

すると、堤の石垣に、亀が濁流から避難して休んでいるのを見つけました。(しかもこれ、スッポンのようです。かなり大きくて、全長40cmくらい。当初、全然動かないので、死んでいるのかと思ってじーっと見ていると、30秒に一回くらい、ぱちっとまばたきをするので、生きているということがわかりました。

しかも、少し離れた所には、くさがめ(たぶん)もいました。こちらも大きさは30〜40cmくらいあります。

上流から、激流に流されてきてしまったのでしょうか。

近所の友達に、高野川でスッポンや亀を見た話をすると、その人の友達も、先だって出町柳の橋近くでスッポンをつかまえて食したことがあるそうです。野生のスッポンは、血液の中に寄生虫がいるので、生き血を飲むのは御法度、そして泥臭さを抜くために、捕獲後、2週間程自宅で真水の生簀を作って飼育しておいてから、さばいたそうです。

なんとワイルドな。

ふと、夫の友人で、いかにもスッポンをさばいたりしそうな人物が一人思い浮かんだのですが、とにかく、私はスッポンは独特のえぐ味が好きになれないし、生きてるのを眺める方が楽しみなので、食べようという発想はありません。

今週、川はまだやや水は多めですが、なぎたおされたオギの群落もまた水面から顔を出し、すっかり水に浸かった所に生えていたオニユリも、また咲いています。もちろんあのスッポンも亀も、もう姿はみえません。

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* いつものわたし、ナチュラルな服 (続)

2009/03/20 | Filed under アート, リネン, 動物, | Tags .

明日からLINNETで、「いつものわたし、ナチュラルな服」に収録の作品をセレクトして展示します。編集さんの手元から戻ってきた作品を箱から取り出していると、撮影のときのことを思い出します。

お洋服の本を作る時に、いつも悩むのがスタイリングのこと。わたしの場合、プロのスタイリストさんとは違って、特定のテーマを設定して、スタイリングを創造するような能力がありません。ですから、スタイリングと言っても、いつも結局、自分の持っているものを作品に合わせることしか出来ません。ただ、出来上がってみると、それはそれで、まぎれもない そのまんまの素の自分の世界が本になっている気がします。

今回も、学生の頃好きだった古いレコードのジャケットや、好きな洋書など、身の周りにいつもあるものを洋服に合わせました。P18,19,22に写っている植物標本は、夫の叔母が若かりし頃、留学先のアメリカの大学の授業で作ったという押し花の標本を、特にわたしに、と叔母が言ってくれて譲り受けたものです。律儀な叔母の手がき文字で、植物の名前などの情報が書き込まれたそれは数百枚もあるのですが、叔母亡き今、大切な形見でもあります。この標本自体が本当に素敵なので、額に入れようと思って出してみた所、ふと思い立って、その中の一部を服に合わせてみました。明日からの展示では、その標本もLINNETに置いて、お客様に見て頂きたいとおもっています。

撮影は去年の9月の始め頃。その頃から、うちの台所のお勝手口に、子猫が遊びに来るようになったのです。頭からおしりまでの長さが20cmくらいしかなかった子猫は、姪の持っている猫のぬいぐるみにそっくりで、姪たちがつけた、そのぬいぐるみの名前をもらって「ニャンカ」とよぶようになりました。夏の終わりで、いつも網戸にしていたお勝手口に、撮影の間もニャンカが遊びに来るので、皆さんに見てもらったりしました。

あれから7ヶ月近く。ほとんど大人に近づいたニャンカ、実は、今はうちの家族なのです。今は外にも出かけたがらなくなり、完全室内暮らしで家の中を走り回っています。他の猫3匹とも、仲良くなりました。上の写真は、本の撮影の合間に撮った、子猫時代のニャンカです。

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