Archive for September, 2011

* 近所の川で 鹿に出会う

2011/09/21 | Filed under 動物 | Tags .

これは 今年の7月の話なのですが、家の近くの川べりを散歩していると、鹿がいました。

川べりにしげった夏草を、鹿は もぐもぐ食べています。体の大きさと、つのがないことから、おとなのメスのようだと思いました。

この川は、身近に自然に触れられる場所ではありますが、鹿のいた場所のすぐ上には、わりあい大きな橋があって、比較的交通量の多い道が通っています。また、至近距離には、ショッピングセンターなどもあります。川べりの遊歩道(鹿のいる所よりも高い所にある)は、散歩している人や犬も多い場所。山の中ではないので、さすがに鹿はちょっとめずらしいのです。

それから、何日かすぎても、まだ鹿はそのあたりにいました。あたりの草が倒れて、明らかにそこで寝たとおもわれる場所や、ケモノ道みたいなのも出来ていて、ずっとそこに滞在しているようです。

鹿は基本的に群れる動物だということなので、一匹でいるというのは、迷子だろうか?とちょっと心配になりかけていたところ、ガサっとしげみから、もう一匹出て来ました。子鹿のようです。つまり親子?

わたしがじーっと見ていると 鹿たちは、視線に危険を感じたのか、いきなり川をピョンピョーンと渡って(水深50cmくらい)向こう岸の背の高いオギのしげみにかくれてしまいました。けっこうな距離を一瞬で移動する素早さにはびっくり。

しげみにかくれると、まったく姿が見えません。ただ、草の上の方がガサガサと 風に吹かれているのとはちがう動きをするので 鹿が動いているとわかりますが、止まってしまうと、見つけるのはまず無理。自然界の中で、動物達は、おたがい こうやって身をかくしながら 生きているのだなと あらためておもいます。

その後も、そこを歩くたびに鹿に会うことができ、鹿たちは、すくなくとも2週間以上は そのあたりに滞在していたようですが、台風の接近を境に 姿が見えなくなりました。天気の変化を察知して、山に戻って行ったのでしょう。

夏の終わりになって、川べりの草は 炎天下に晒された結果、堅そうですし、枯れたり、虫食いがあったり、かなり傷んでいます。鹿が川べりにいた夏のはじめは、川べりの草がいちばんみずみずしくて美味しい時期だったのかな、とも思います。

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* 日本みつばちの養蜂見学

2011/09/17 | Filed under 動物 | Tags .

近所の川べりのヤブカラシ(ぶどうの仲間)は、今 花盛り。目立たない花ですが、日本みつばち(上の写真左)やちょう、あしながばち、それにおおすずめばち(写真右)までもが たくさんあつまっています。

去年の夏の思い出なのですが、機会があって、日本みつばちの養蜂を見学させていただきました。

日本みつばちが なんだか気になるようになったキッカケは、わが家の表の花壇に植えている「カラミンサ」の花にいつも、みつばちがいっぱいあつまってきていたことから。あるとき、 それは、養蜂で飼われる西洋みつばちではなく、日本に昔からいる、野生の日本みつばちだと知りました。

ここ数年、アメリカやヨーロッパを中心に、養蜂業で飼われている巣箱のみつばちが、わずかな幼虫と、大量の蜜をのこして、ほとんどいなくなってしまう「大量失踪」がおきているそうです。

ネオニコチノイドという昆虫の神経に作用する農薬の影響でみつばちが巣箱への帰り道を忘れてしまうとか、ミツバチヘギイタダニの被害や気候変動とか、原因はいろいろな説があり、はっきりとはわからないもよう。

その話を聞いて、始めて知ったのは、養蜂として飼われる「西洋みつばち」というのは、元はアフリカにいた野生のみつばちを改良して作った「家畜」だということ。

その家畜のみつばちに、アメリカではアーモンドやメロン、各種ベリー類など、実をつける作物の大規模農業(トウモロコシなどイネ科の風媒花を除く)は、みんな西洋みつばちに受粉を頼っています。アメリカには、もとはみつばちはいなかったので、先住民(インディアン)は、みつばちを「白人のハエ」と呼び、みつばちが飛んで来ると、やがて白人がやって来る不吉な知らせと受けとっていたとか。

アメリカやフランスなどでは、徹底的に効率を追求して管理された西洋みつばちと共に、工業のように管理された大規模農業が一緒に発達してきたので、今、そのみつばちに急激な異変が起きていることが、欧米を中心に、大問題になっているそうです。

日本の西洋ミツバチ養蜂でも、実際に養蜂家の方にお話をお聞きすると、割合としては少ないけれども実際に失踪も起きているようで、いちごの受粉用の西洋みつばちが足りないという事が起きるなど、兆しがあるそうです。

そのような中、日本には、野生の「日本みつばち」がいて、わたしたちのような都市生活者が ふだん身近に見かけるみつばちは たいていが日本みつばちなのです。

西洋みつばちと日本みつばちは、慣れると比較的すぐに見分けられます。おなかのしましまがわりとくっきりと見えて黒っぽければ日本みつばち、しましまがぼんやりぼやけていて、おなかがオレンジ色であれば、西洋みつばちです。ただ、わたしの家の近所では、西洋みつばちは 見かけたことがありません。近所に養蜂所がないのだと思います。

日本みつばちは、江戸時代までは養蜂で飼われてもいたのですが、西洋みつばちと比べ、はちみつの生産量が比較にならない程少ないという理由から、養蜂産業の中では、明治のはじめに西洋みつばちが導入されて以来、ほとんど飼われて来なかったそうです。

農業地帯では農薬の影響が避けられないのに比べて、逆に農薬の影響がほとんどない都市部は、今、日本みつばちにとっては 意外と暮しやすいのではないかと言われています。野生の蜂なので、空き家の屋根裏、木のうろ、お墓の納骨空間など、狭い隙間があって中に空間があるような所があれば、どこにでも巣を作れるので、都市部でも生きていけるのです。

西洋みつばちの方は、人の手を離れると、1年も生きていけないのに比べて、野生の日本みつばちは、たくましく生き続けていて、さまざまな植物の受粉を手助けてくれています。日本の野山や、畑は、日本みつばちがいて 成り立っているというわけなのです。そして、海外でみつばちの大量失踪が起きて、このままでは農業へのダメージが甚大になる、、とさわがれているとき、心配しながらも、「でも 日本には野生の日本みつばちがいるしね」と 落ち着いていられるというわけ。

そう考えると 日本みつばちが とても愛しくなってしまい、ひょっとして、うちにも日本みつばちの巣箱置けたりして?!とも思ったのですが、実際の養蜂を見学すると、やっぱり、うちのような住宅街ではとても無理ということがわかり、自宅に巣箱を置くという案は廃案になりました。

で、とりあえずは、みつばちのあつまってくるカラミンサを、3株にふやしてみたりしています。

日本みつばちの蜜は濃厚で、しかも野山のいろんな花から採取する百花蜜なので、味もさまざまです。お邪魔した養蜂園さんの蜜源にはミカンの花などがあるそうで、柑橘系のさわやかな風味がありました。また、日本みつばちの蜜は、蜜が 長い時間をかけて 少しずつ発酵するので、あの濃厚な風味になるのだそうです。

↓たっぷり蜜がためてある巣                  ↓日本みつばち

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* 今日の大失敗:猫の砂でトイレが・・・

2011/09/14 | Filed under | Tags , .

夏もおわりになって、京都ではまた 昼間は真夏日の毎日です。朝晩はすずしいので、まだマシですけれど、なんだか頭ははっきりしない日々がつづきます。

今朝、スッキリしない起き抜けの頭のまま、夫のお弁当に入れるおかずは あれとこれと・・・とか考えながら、猫のトイレを掃除したら、トイレが詰まってしまったのです!

うちでは、ふだん「ひのきの砂(トイレにも流せる)」というのを使っているのですが、切らしてしまい 流せる紙の砂というのを 一時的に使っていました。その砂は、よくふくらむので もともと詰まりやすい気がしていたので、流すときは少しずつ、といつも注意していたのです。けれども、今朝は 頭がぼーっとして、3箱のトイレの中の、猫がおしっこをして固まった所をいっぺんに全部流してしまったら、途端に詰まってしまって、なんとあふれ出てしまったのです(涙)

そして、詰まった所は、もう、何をしても駄目。

何度も何度も、自分で水をかきだして、バケツで勢いよく流すことを繰り返してみましたが、それも駄目。

で、汗だくになって、あふれた所を拭いていると、ゼラチン状の物質があるので、「ゼラチンならお湯で溶けるかも?」とお湯を入れようとしたら、夫が「実験してからの方がいい!」と後ろで叫んでいます。それで実験して、きれいな猫砂少量の一方にお湯、もう一方には水をかけると、お湯の方では、水以上の早さで水分を吸収して固まるということがわかり、すんでの所でセーフでした。

それで、頭の回転の遅いわたしは、ここでやっと、このゼラチン状の物質は、ふつうの食べるゼラチンではないことに気づき、猫砂の袋で原材料を確認すると「高分子吸水性ポリマー」と。。。

吸水性ポリマーってよく聞くなあ。そういえば福島第一原発で汚染水をとめるために投入したけど効果なかったっていうアレ?で、ポリマーが化学的にどういうものなのかは、おいといて、水の温度のちがいだけで、ずいぶん反応の違いがあるのがわかったので、何かこのポリマーを溶かすことのできる物質があるのでは?と思いつき、吸水性ポリマーの性質について、ネット検索してみました。すると、「ナトリウムで分解する」と書いてあります。

分解するといっても、実際には溶けているのではなくて、浸透圧で、ポリマーの内部に吸収されていた水が食塩側に戻ってくるという作用なのだそうです。でもとにかく、ポリマーは縮んで水の通りがよくなるはずですよね。そこをジャーっと流せば良いんじゃない?!塩分を配管に通すと言っても、下水なのでいつも塩分は多量に流れているはずだから、それは心配しなくてもよさそうと おもいました。

そこで、アロマ用の塩のストックを出して来て、ボウルで水に溶かして ものすごく濃い食塩水を作りました。何%っていうふうに測れてはいないのですが、塩1と水2くらいで、それでパーッとかきまぜてある程度塩が溶けたくらい、の食塩水です。なめてみると、海水などよりも はるかにしょっぱい、ふつうでは口にできないくらいの食塩の濃度でした。

そしてそれを、何度かに分けて、トイレに投入しました。全部合わせても1リットルくらいしか投入できてないと思いますが、投入して直後から、砂のカスみたいなのが浮上してきて、何となく効いているみたいです。

数分たって、こわごわ、流すスイッチを入れてみました。すると、ふつうに すう〜〜〜っと 流れてくれました!

この吸水性ポリマーは、猫の砂だけでなく、紙おむつやナプキンなどにも使われていて、あとで ゆっくりネットで見てみると、紙おむつを間違えて洗濯機に入れてまわしてしまい、配管にポリマーが詰まった、というときには、食塩を入れてください というメーカーからの提案もあるようです。(私的には、食塩をそのまま入れるより、水に溶かしてあらかじめ高濃度食塩水として投入する方が、作用が早いのではとおもいます、手前みそですが)

それにしても、こういう生活の中にある身近な化学物質は、食塩のような やはり身近にあって単純なもので分解、崩壊させることができるというのは たいせつなことだなと思いました。たとえば火は水で消えるとか、そういったことと同じだとおもいます。

詰まっているのがポリマーだとわかった時、何かすごい薬品でもかけないと、詰まりがとれないのかも、と一瞬心配になってしまったので、食塩で解決した というのは、ハッピーエンドでした。しかし、この騒ぎのせいで、夫のお弁当は作れず。(そのおかずは、私が食べよう)

↓おたすけ高濃度食塩水の残り(塩を入れすぎて完全に溶けてません)

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