* 「祈り」

2010/09/17 | Filed under アート | Tags .

最近、絵を描くとき それを「祈り」だと思って描いています。

これはじつは、皇后美智子さまの言葉、「皇室は「祈り」でありたい」からインスパイアされたのですが。。。

「祈り」って、なんだかすごくしっくりくる。と思いました。

絵を描く人はみんな考えていると思うけれど、わたしも自分にとって絵ってなんだろうって、思うことがあるのです。わたしの場合、芸術として絵を描いているのではないのですが、どんなスタンスであろうと絵は絵で、絵を描くという行為は、原始的な衝動からうまれてくるものです。

長年仕事としてそれをしていると、いつかはそれを仕事として割り切って考えるようになるのかなと昔思っていましたが、そうはならず、それは無理だということが、逆にわかってきました。何年やっていても、絵を描くということを一般的な意味での「仕事」と考えるには、違和感がつきまといます。

では絵を描くとき、それを何だと思えば落ち着くのか?

私の場合、自分自身を表現するということにあまり目的意識をもてないので「自己表現」ではありません。そして、「仕事」っていうのもちょっと違うとすると いったい何?。

その答えはずっとみつかりませんでしたが、「祈り」だと考えると とても落ち着けたのです。

その「祈り」というのは、「世界が平和でありますように」とか「人々がみな幸福でありますように」とか「罪をゆるしたまえ」っていうようなのとは違っている。

つまり、現代の理性(おもに西洋で発達した)側から見ると 呪術とか魔術とかに分類されてしまう、原始的な心の欲求というか。

そういう、言葉でつづられたドクトリンに依っているようなものではなくて、もっと根源的な、無理に言葉にすれば、「自然との交合、一体感への欲求」のようなものかな、と思います。

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